自分の力、相手の力

ボクシングを描いた映画やコミック、アニメは数多い。アニメで言えば「あしたのジョー」が代表的だ。映画だと「ロッキー」シリーズが有名だろう。

どれもボクシングへの取り組みは真剣かつストイックで、試合でも生きることでも格闘しつつ人生を切り開く物語だ。

ボクシングのトレーニングは過酷だ。試合が決まるとそれに向けて、毎日ひたすら孤独なトレーニングと減量を重ね、勝利を期する。

相手に対する情報は収集しているだろうが、すべては対戦してみなければわからない。

見えない敵と、また自分との闘いになるだろう。そのような不安、孤独、トレーニングの厳しさに耐えなければ勝つことはできない。

ボクシングは一言で言ってしまえば「殴り合い」ではあるが、それに向けて準備を重ね、試合当日相手と対戦し、結果が出る。

ただの「殴り合い」では終わらず、その「殴り合い」に向けてピークを合わせ、自分の力を集中する。相手に暴言を吐いたり、けなしたりする前哨戦を繰り広げる選手もいるが、本来は紳士的なスポーツだと思う。

試合前はどんなにいがみ合っていようと、試合では全力を出して相手に立ち向かい、自分の力、相手の力、自分の限界、相手の強さを感じるだろう。

その後は相手に対する敬意を感じるし、真剣に全力で対戦した事にお互い讃え合う思いも生じるだろう。

だからこそ試合後は相手に対しても紳士的な態度で接するのではないか。

全力で試合をした後のお互いを讃え合うシーンはとてもすばらしく、ボクシングを観戦する中でも一番好きな場面だ。